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蓄熱性の高い断熱材の選び方 セルロースファイバー・ウッドファイバー

セルロースファイバーやウッドファイバーがあたたかい、涼しいという感想を聞くことがあります。λ値(熱伝導率)が同じなのにナゼ?と思いますが、数値で比較することができます。

セルロースファイバーやウッドファイバーは蓄熱性能が高い断熱材です。
コンクリートと同じで、熱しにくくさめづらい、という性質を持っています。

よって熱が伝わるスピードが遅く、例えば夏に日が昇って外がさんさんと日射が外壁や屋根に照っても、すぐには熱が伝わらないということになります。
(伝わりってしまうと蓄熱性が低い断熱材と一緒になります)

その性能は「容積比熱」で判断します。
熱容量だけではだめでそれに比重を考慮して比較します。

出典:イケダコーポレーションHP

ウッドファイバーの容積比熱は熱容量と比重をかけて、105KJ/m3Kとなります。

デコス資料より

セルロースファイバーとグラスウールとの比較です。

デコス資料より

現場発泡ウレタンとの比較です。
数値を列挙してみると、

容積比熱比較(参考)

ウッドファイバー  105KJ/m3K

セルロースファイバー  85.2KJ/m3K

GW16K     13.44KJ/m3K

現場発泡ウレタン 27.2KJ/m3K

という結果になります。
残念ながら蓄熱性能の高い断熱材はコストが高い部類になります。

よって、十分断熱性が確保できて予算的に余裕があれば、採用を検討するのがお奨めです。

熱が伝わり切ってしまうと蓄熱性の優位はゼロになってしまうため、断熱性能を削って蓄熱性能に偏ると本末転倒になってしまいます。

岐阜県立森林アカデミー辻先生の解説資料