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省エネ

がいな家~省エネについて

日本は省エネ性能の最低基準が定められていない珍しい国です

2020年省エネ基準義務化が見送りされた

国土交通省のロードマップにあるとおり、2020年に省エネルギーの最低基準が定められ、それが義務化される予定でした

義務化といっても、省エネルギー対策等級4レベルの外皮性能が想定されていたので、そう高い性能が求められていたわけではありません。
Ua値=0.87W/㎡K、Q値=2.7W/㎡Kです。

この基準は次世代省エネルギー基準とほぼ同様で、この基準は1999年にできたので、1999年基準ともいわれます。
もう20年以上前のものですから、日本の住宅の省エネ性能向上の歩みは遅いと言わざるを得ません。

省エネ適合の説明義務化へ

令和元年の改正省エネ法説明会資料によると、平成29年度の省エネ基準の住宅の適合率は約60%でした。
まだ約40%が1999年の基準に満たないと見られます。

残念ながら約半数の建築士や中小工務店が、外皮性能や一次エネルギー消費量の計算ができないと答えたとのことです。

そういったところから、義務化は先送りになり「説明の義務化」になったものと思われます。
それが、建てる方にとって良いこととは思えませんが・・・・

残念ながら、構造塾を主宰されている佐藤さんのパワーポイントのとおりと思います。

出典:M’s構造設計佐藤さんパワーポイント

省エネの基準まとめ

省エネの基準はいろいろあって、複雑ですので纏めてみました。
香川県は6地域(旧Ⅳb地域)ですので、その欄をみてください。
・省エネ等級4
・HEAT20 G1
・HEAT20 G2
・ZEH
に求められる、Ua値を記載しています。

住む方にとっては、Ua値はある意味どうでもよく、暖かいかどうかが大事です。
HEATの研究結果には温度の目安が明示されています。

出典:HEAT20パンフレットより

2020年に義務化されようとしていた省エネ等級4レベルだと、冬期間の室内温度環境は「おおむね8℃を下回らない」、「15℃未満となる割合は30%」

これだと、鉄筋コンクリート造のマンション中部屋に住んでいた方は、確実に寒いところに引っ越しすることになってしまいます。
「今どきの新築なんで暖かいと思ったけど・・・」となるのは当然の結果ですね。

HEAT20 G2レベルになってようやく 「おおむね13℃を下回らない」、「15℃未満となる割合は50%」
13℃の室温ではゆっくり部屋着で過ごしていると寒さを感じます。
残念ながらG2レベルでも、十分と言えないと思います。

最もコスパの良い冷暖房負荷40KWh/㎡a以上の建物

では、どのくらいの省エネ性能が適切なのでしょうか?
快適な温度でいうと、やはり室温で20℃は欲しいところです。

それだけではなく、健康面でも20℃はキープしたいものです。

イギリス保健相の資料

断熱材を分厚くすればするほど、暖かい家になりますが、その分建築費=イニシャルコストは上がっていきます。
しかし、光熱費=ランニングコストは下がります。

また、ある程度暖房負荷が下がると、6~8畳用エアコン2台で全館冷房でき、つけっぱなしで電気代がピークで1~1.5万円/月で賄えるようになります。

そのポイントが一番コストパフォーマンスが高い省エネ性能となります。

エアコン設置費用が6~8畳用エアコン2台ですむと、4~5台しかも大容量エアコンを含むのを設置することと比べるととても安価にすみます。
また、エアコンは12年程度で買い替えする必要があるので、コストの差はさらに広がります。

イニシャルコスト+ランニングコスト+設備(エアコン設置費用等)が一番最小になるポイントを私どもはお奨めしています。

そこが、建もの燃費ナビの計算で冷暖房負荷40KWh/㎡a以上の性能となります。
田中工務店では、余裕を見て20Kwh台前半になるように設計しています。