前回、「仕様規定の耐震等級3」はないというお話をしました。
今回は計算方法で建物の強度が違うという話です。
同じ耐震等級3でも、計算方法で求められる強度が違ってきます。
構造塾の佐藤塾長の計算によると、「品確法の耐震等級3」と「許容応力度計算の耐震等級2」がほぼ同じ強度。
「許容応力度計算の耐震等級1」は、「品確法の耐震等級2」の強度があるとのことです。
品確法は、梁や基礎の設計でスパン表で計算する等、許容応力度計算比べ簡易計算です。
本来は簡易計算である品確法のほうが余力を見てオーバースペックに計算すべきなものと思いますが、木造の構造については逆です。
(一番仕様規定が余力を見ておくべきですが一番弱い)
熊本地震の事例(益城町中心部における悉皆調査)では、品確法の耐震等級3は倒壊しておらず十分とも言えますが、やはり許容応力度計算で安全性を検討している方がより安全ということになります。
tanaka