その1で「全棟、土台を敷いた後も。棟上が終わった後も極力濡らさないようていねいに養生します」
その2で理由は、「夏型結露を防ぐ」、これにつきますということを書きました。
↓夏型結露の事例:防湿シートに結露が起こっているのがわかりますか?
前提としては、昔の土壁と障子の家ではなく、現在一般的に建てられている「気密化された建物」です。
高気密を謳っていなくても、アルミサッシや構造用面材、袋入りグラスウールを使用するだけで、C値=5cm2程度の建物はできてしまいます。
こういう建物では、建築中も含め、湿気を建物躯体内に停滞させないことが重要になっています。
この資料はH30/6/1東洋大学土屋教授の「最近の結露をめぐる諸問題」のセミナー資料を使わせていただいています。
冬型結露は主に北面で起こります。
それに対して夏型結露は主に南面で起こります。
南面=よく日が当たる
↓
木や合板が吸っていた湿気が蒸し返す
↓
壁体内の湿度アップ
↓
結露発生
↓
木材が吸湿・・・・
という負のスパイラルに入ってしまいます。
その湿気がどこからきたかですが、以前は外気からというの定説でしたが、今では雨漏りや建築中に吸湿した湿気が原因というのが定説になっています。
なので、現代の気密化された建物では、建物を濡らさないことがとても重要になっています。
また、100%はないので、排出できる構造にしておくことも大事です。
結露は「百害あって一利なし」ですから。
tanaka