その1で「全棟、土台を敷いた後も。棟上が終わった後も極力濡らさないようていねいに養生します」
じつは、私たちがしているのは技術的に性能を担保するためには、木材を濡らしてはいけないと考えているからという内容でしたが、その2はその理由です。
建築中とはいえ、雨ざらしのままの状態を見るほど悲しいものはありません。
気持ち的に悪いだけではなく、技術的な見地でも建物の性能に悪い影響を与える可能性を大幅に増やしてしまいます。
その理由は「夏型結露を防ぐ」、これにつきます。
↓防湿シートに結露が起こっているのがわかりますか?
現在、夏型結露は外の蒸し蒸しした空気が入ってくるのではなくて、木材や合板に含まれた水分が原因、というのが定説です。
その、水分をたっぷり含んだ木材や合板が、日射があたることによって起こるので、「蒸し返し現象」とか「初期型結露」と呼ばれています。
なので、屋根がつき、防水工事が終わるまで建物を濡らさないのがとても大事なんです。
次回はもう少し詳しくメカニズムを解説します。
tanaka