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大事な基礎~許容応力度計算で安全性を確認、床下の通気も

出典:構造塾の佐藤実氏資料より

構造塾の佐藤実さんが、いつも言われている通り、ちまたには構造計算されていない「べた基礎」がたくさんつくられて続けています。
4号特例の仕様規定では、「壁量計算」「4分割法」「N値計算」の計算のみで基準法適合となり、基礎の検討は計算項目に含まれていません。
それにより、安全性の根拠がない基礎がつくり続けられているのです。

スラブの配筋が足りているかどうかも気になるところですが、ほぼ100%アウトなのが「人通口」。
床下で点検や作業をするために、基礎の立ち上がりがないところが設けられるのですが、そこが弱点になります。

人通口

人通口の補強は、地中梁を設けることが多いのですが、まんのう町の家は基礎下全面に断熱材をひくため、断熱材の施工を考えると、地中梁との相性はよくありません。
スラブ下をフラットにするために、逆にスラブの上に立ち上がりを設け、人通口を補強しています。
D19というとても太い鉄筋が2本入っています。
もちろん、許容応力度計算で安全性は確認して、寸法と鉄筋量は決めています。

内部の立ち上がりと土台の間には「通気パッキン」を入れており、床下での空気を動きやすくする工夫をしています。
人通口だけではなく、全体的に空気が動くので、基礎断熱方式の弱点である床下のカビの発生リスクを減らします。

tanaka